■ 継続利用追跡調査の目的と概要
我が国では健康補助食品が多く販売され用いられていますが、現状ではその殆どが医師の非認知下に用いられているという問題があります。たとえ本来は安全な食品であってもそれが医師に隠れて用いられることで、医師による病態把握を難しくしたり、時には医薬品との相互作用を生じたりして医療の妨げとなることもあります。また、一部の健康食品等の不適切な宣伝文句に惑わされ、患者が勝手に服薬を中断するケースが認められるなど、心配な状況が生じています。
そうしたなかで、当学会では、大手食品メーカー各社*2の協力を得て、継続利用追跡調査(図1)を実施しています。これは、現実に多くの患者が利用している健康補助食品を医師の認知下に置くことで、健康食品等に起因する健康被害から患者さんを守るとともに、医師の指導の下、未病者・軽症患者の疾病予防意識を高め、患者管理に役立てようと言うものです(表1)。
| 図1:医師へのアンケート |
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第27回 日本医学会総会 機能性食品に関するアンケート結果より 主催:第27回日本医学会総会、中間法人日本臨床内科医会、中間法人大阪府内科医会 他 |
表1.継続利用追跡調査:患者管理上の「4つのメリット」
- 健康被害の抑止
粗悪な健康食品や、医薬品と食品の相互作用による健康被害から患者を守る。 - 通院中断の抑止
患者が自己判断で健康食品に走り、医師の指示する受診や服薬を勝手に止めてしまうことを抑止する。 - 安全性データの収集と周知
本調査などで明らかとなった安全性情報が、当該食品を摂取中の患者とその主治医に通知され、健康被害の拡大を未然に防止する。 - 正確な病態把握
医師に隠れて患者が摂取している健康食品で検査数値などが攪乱され、医師による病態の正しい把握や薬量の調整が困難となることを防止する。
| 図2:継続利用追跡調査の概要スキーム図 |
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■P-cardとは..
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- 継続利用追跡調査の実施に必要なカードで、調査への参加を希望する患者さんに対し、医師の許可の下に交付されます。
- カード保持者である会員の現在および過去の継続利用追跡調査参加歴が記録され、摂取したことのある食品の安全性情報等が、適宜、患者さん本人と主治医の先生にフィードバックされます。
- 患者さんが継続利用追跡調査対象食品の購入を申し込む際に必要となります。患者が受診を怠っているなど、当該食品の使用を継続するに相応しくないと先生が判断される場合は、先生のご指示で継続利用追跡調査対象食品の利用(購入)を止めることができます。
■ 継続利用追跡調査の流れ
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ステップ1
患者さんの安全・安心のため、健康食品の使用状況を医師に報告するよう呼びかける院内掲示ポスター(継続利用追跡調査の紹介・説明も含まれます)の掲示 |
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| ポスターを見た患者さんが主治医に相談 |
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継続利用追跡調査対象食品の摂取を希望する患者さんに対し医師から情報提供【資材2】(P-card【資材3】を先生より患者さんに交付頂きます。) 注意:患者さんがP-card申し込み用紙に必要事項を記入後、P-card本体のみ患者さんにお渡し頂き、それ以外は返信用封筒【資材4】をご利用の上、当学会事務局までお送りください。 |
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ステップ2 継続利用追跡調査への参加を希望する患者さんが、調査対象食品購入【資材5、6】(通信販売(電話・FAX・インターネット)や調剤薬局などで患者さん自身が自由意志で購入(P-cardの提示が必要です。)医師には、当学会を通じて患者さんが摂取を開始した旨が報告されます。 摂取開始より約1ヶ月後、当学会より主治医のもとに調査票【資材7】が送付されます。 |
![]() インターネット |
![]() 電話 |
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![]() fax |
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![]() 調剤薬局 |
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ステップ3 医師が摂取後の患者さんの受診状況、(受診している場合には)健康状態などをフォローアップ頂き、返信用封筒【資材4】をご利用頂き、調査票を提出(原則、1回/月) 医師に対し当学会より調査協力費の支払い(原則として、1調査票提出あたり、1000円)謝礼が支払われます。 当学会にて調査票を集計・解析。安全性情報等を、適宜、主治医と患者さんにフィードバック |
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■よくあるご質問と回答
継続利用追跡調査のような取り組みに、なぜ、我々医師が参加する必要があるのですか?
疾病予防に対する意識の高まりから、患者さんも含めて、多くの方が健康補助食品などを摂取するようになっています。しかしながら、その実態は、主治医である先生方に隠れて、自らの判断で(時には恐る恐る)健康補助食品を選択して使用しており、しばしば深刻な健康被害をもたらしたり、患者さんを医療機関から遠ざける結果となっています。このような取り組みを通して健康補助食品を医師の認知下に置くことで、有害な食品による健康被害を減らすともに、受診中断を抑止する効果があると考えています。
「(表1.継続利用追跡調査:患者管理上の「4つのメリット」ご参照。)」
どんな食品が継続利用追跡調査の対象となるのですか?
対象食品は、いずれも大手食品メーカーからの申請を受け、当学会の「継続利用追跡調査審査委員会」が審査を行い了承したものです。審査基準は、以下の条件を満たすもので、科学的・医学的視点から総合的に判断されます。
- ヒト臨床データを含め、安全性・有用性等に関わる十分な科学的根拠(エビデンス)を有するもの
- 食品自体に関わる基礎データ(含有成分、安定性データなど)が公表されているもの
- 疾病予防など、医師が期待する臨床上の有益性を有するもの
P-card(ピーカード)とは何ですか? その機能は?
継続利用追跡調査の実施に必要なカードで、調査への参加を希望する患者さんに対し、医師の許可の下に交付されます。
患者さんのメリットは何ですか?
健康補助食品を使用している患者さんは、安全性の確保とそれに関わる医師よりの適切な情報提供(アドバイス)を望んでいるとの調査結果がありますが、これまで実際には医師に隠れて摂取し、時に受診を怠る原因ともなっていました。継続利用追跡調査に参加することで、より安全・安心な健康補助食品を先生の認知下で摂取できるようになります。
学会は入会無料とのことですが、必ず入会しなくてはいけないのですか?
必ずしも学会へのご入会は必要としません。学会にご所属いただかなくとも、継続利用追跡調査にご参加いただいております先生には、必要な情報提供等をさせていただきます。
■一般社団法人日本病態情報医学会 継続利用追跡調査に関する審査委員会規程
| (設置) | |
| 第1条 | 一般社団法人日本病態情報医学会は、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(平成9年厚生省令第28号)」第27条乃至第34条の趣旨に基づき、特定保健用食品等の機能性食品等の継続利用追跡調査に関する審査委員会(以下「本委員会」という。)を設置する。 |
| (審査事項) | |
| 第2条 | 本委員会は、一般社団法人日本病態情報医学会からの審査依頼に基づき、特定保健用食品等の機能性食品等の継続利用追跡調査(以下「本調査」という。)に関する次の各号のうちの該当事項について、ヘルシンキ宣言の主旨に従い、倫理的、科学的および医学的観点から、安全性を含めた審査を行う。
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| (本委員会の組織) | |
| 第3条 | 本委員会は、次の各号の委員をもって組織する。
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| (委員の委嘱及び任期) | |
| 第4条 | 本委員会の委員は、一般社団法人日本病態情報医学会理事長が委嘱する。 2 委員の任期は2年とし、再任を妨げない。委員が辞任した場合は、補欠の委員を委嘱する。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。 3 委員が委員会に出席できない場合は、委員長の承認を得て、代理の者にその委員の権限を委任することができる。ただし、代理の者は当該委員と同等の資格を有するものでなければならい。代理の者は、第6条第2項に規定する出席および賛成の計数対象とする。 |
| (委員長) | |
| 第5条 | 本委員会に委員長を置く。委員長は、委員の中から互選により決定する。ただし、第1号委員は委員長を務めないものとする。 2 委員長は、審査委員会を招集し、その議長となる。 3 委員長が委員会に出席できない場合は、当日の出席委員の中から互選により当日の委員長代理を決定する。ただし、第1号委員および委員の代理の者は委員長代理を務めないものとする。 |
| (議事) | |
| 第6条 | 第6条 本委員会は、原則として月1回開催する。ただし、必要に応じて変更することができる。 2 本委員会は、第6号委員少なくとも1名を含む委員定員の半数以上の出席をもって成立し、出席者の4分の3以上の賛成をもって議案の承認とする。 3 調査開始までに本委員会を開催できない場合は、委員長の承認を得て書類等の受け渡しによる審査を行うことができる。 |
| (委員以外の出席)) | |
| 第7条 | 委員長が必要と認めた場合は、本委員会に当該調査の責任医師または情報提供者の出席を求め、必要な事項を説明させることができる。ただし、当該出席者は、議決に加わることができない。 2 委員長が必要と認めた場合は、委員以外の者にオブザーバーとして本委員会への出席を求め、意見を求めることができる。ただし、オブザーバーは、議決に加わることができない。 |
| (守秘義務) | |
| 第8条 | 本委員会の出席者は、本委員会で知り得た秘密について、一切これを漏洩してはならない。 |
| (報 告) | |
| 第9条 | 委員長は、本委員会の審査結果について、別紙報告書により審査依頼者に報告するものとする。 |
| (事務局) | |
| 第10条 | 一般社団法人日本病態情報医学会は、本委員会に関する事務を行う者として、事務局を一般社団法人日本病態情報医学会内に設置するものとする。事務局員は、その業務の遂行において、本委員会の委員長の許可のもと、本委員会に出席することができる。 |
| (規程の改廃) | |
| 第11条 | この規程の改廃には、本委員会出席委員の3分の2以上の同意を必要とする。ただし、軽微な変更については、委員長の承認により行えるものとする。 |
| (附則) | |
| この規程は、平成20月6月12日から適用する。 | |
| 以上 | |
■継続利用追跡調査参加の流れ
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継続利用追跡調査にご参加頂くにあたってご確認頂きたい事柄
をご確認頂き、継続利用追跡調査参加お申込フォームに必要事項をご入力ください。 ※医師の方はFAXによるお申込も可能です。“継続利用追跡調査 協力医師 『確認書兼参加申込書』”(PDFファイル) をプリントアウトし必要事項をご記入の上、当学会にFAX(03-5733-6889)をしてください。 |
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●当学会より「継続利用追跡調査のご案内」用資料及び下記の資料を送付します。
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| ●当学会にて受理後、「お申込完了のお知らせ」及び「継続利用追跡調査の資材一式」を送付。 | |
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| お申込手続き完了。「お申込完了のお知らせ」が届きましたら調査を開始してください。 | |
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